【3級】贈与税の課税財産と非課税財産
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基本的には、個人が、別の個人からタダでもらった財産的な価値があるもの、つまり、金銭的な価値を見積もることができるものは、全て贈与税の課税対象となります。
しかし、それ以外にも、贈与税の課税対象となるもの(贈与税の計算上、カウントされるもの)があります。
これを、みなし贈与財産と言います。
要するに、タダで、或いは、直接贈与を受けた訳ではなくても、実質的に贈与を受けているのと変わらない場合には、贈与税が課されるという事です。
<生命保険の死亡保険金>
生命保険の死亡保険金は、保険会社から受け取るものですから、本来の贈与財産ではありません。
しかし、保険料負担者(≒契約者)と被保険者と保険金受取人が全て異なる場合、被保険者が死亡した事をきっかけとして、保険料負担者が支払ったお金(保険料)が(保険金という形で)受取人に支払われている訳ですから、事実上、保険料負担者から保険金受取人に贈与があったのと変わらないので、贈与税の課税対象となります。
<低額譲受>
例えば1,000万円の宝石を渡す際に、タダで贈与するのではなく、1円の対価が支払われたようなケースでは、外形上は、宝石を1円で売っていますから、贈与ではなくて譲渡だと言えます。
しかし、時価と比べて著しく低い金額で譲渡が行われている場合には、事実上は贈与であるとみなされて、贈与税がかかります。
<債務の免除・肩代わり>
債務を免除、もしくは、肩代わりしてもらった場合は、その金額分の贈与があったと考える事ができますから、贈与税がかかります。
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<法人からの贈与>
法人からの贈与によって取得した財産については、相続税の脱税を防ぐという贈与税の目的から外れますので、一時所得として所得税の課税対象となります。
そういう意味で、贈与税の非課税財産であると言えます。
<扶養の為の資金等>
扶養のためのお金や、生活費や教育資金などに税金をかけるのは、一般的な感覚で考えて不適切ですから、これらのうち、通常必要と認められるものについては、全て非課税になります。
<香典・見舞い等>
香典、お見舞い、お中元、お歳暮など、いわゆるお気持ちは、通常必要で、社会通念上相当と認められる金額までは、贈与税はかかりません。
<相続発生年の贈与財産>
相続や遺贈によって財産を取得した人が、相続があった年に被相続人から贈与により取得した財産は、(被相続人の死亡前3年以内に、被相続人から贈与を受けた財産であり、)生前贈与加算として相続税の課税対象となりますから、贈与税はかかりません。
<使用貸借>
使用貸借とは、タダで貸し借りする事だと思って下さい。
例えば、親の土地を使用貸借して子供が家を建てた場合、子供が親から借地権相当額の贈与を受けているのではないかという疑問が生じます。
しかし、使用貸借の場合、借地人が借地借家法で守られない事もあり、土地を使用する権利の価額は0として取り扱われますから、贈与税が課される事はありません。
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