【3級】建物の種類に関する規制*
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市街化区域は、少なくとも用途地域が定められます。
用途地域とは、計画的な街づくりをする為に、その土地に建てる事ができる建物の種類(用途)が制限された地域の事で、住居系8種類、商業系2種類、工業系3種類の、全部で13種類があります。
例えば、閑静な住宅街を作ろうとする地域を、第一種低層住居専用地域に指定すると、大学や大きな病院も含めて、建てる事ができる建物の種類がかなり制限されます。
また、危険性や環境悪化の恐れがある工場は、工業地域や工業専用地域にしか建てる事ができません。
意外な事に、住宅は、工業専用地域以外であれば、どこでも建てる事ができます。
市街化区域の土地には、用途制限がありますから、土地を買おうとする際には、その土地の用途地域を調べて、希望する建物を建てることができるのかどうかを確認する必要があります。
その際、もし、敷地が複数の用途地域にまたがっている場合には、面積が大きい方の用途地域の規制が、敷地全体に対して適用されます。
住宅や店舗が密集する地域では、火事の際に火が燃え広がる事を防ぐために、防火地域や準防火地域に指定する事があります。
防火地域や準防火地域に指定された土地では、一定の基準を満たす、燃えにくい建物(耐火建築物や準耐火建築物の要件を)を建てなくてはいけない、という規制がされています。
防火地域と準防火地域の違いは、防火地域の方が、小さな建物を建てる場合でも、準耐火建築物ではなく耐火建築物を建てなくてはいけないという風に、規制が厳しくなっています。
建物を建てようとする際には、その土地が、防火地域や準防火地域に指定されていないかを調べて、希望する大きさの建物を建てる際に、どのような耐火性能を持った物にしなくてはいけないのかという事を、調べる必要があります。
その際、もし、敷地が複数の地域区分にまたがっている場合には、制限が厳しい方の地域区分の規制が、敷地全体に対して適用されます。
下図のような、用途地域が準住居地域である準防火地域と、用途地域が近隣商業地域である防火地域にまたがる敷地について、この敷地に建てる事ができる建物の規制について整理します。
まず、この敷地にはどのような用途の建物を建てられるのか、という事については、敷地全体に対して、 準住居地域の制限が適用されます。
また、 どのような耐火性能の建物を建てなくてはいけないのか、という事については、敷地全体に対して、 防火地域の規定が適用されます。
用途地域の制限は、命に関わらないので、単純に面積が広い方の規制が適用されます。
一方、建物の耐火性能に関する規制は、命に関わるので、敷地が少しでも防火地域にかかっていたら、防火地域の規定が適用されます。
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