【3級】株価指標*
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まずは、株価とは何なのかという事を復習しますと、株価とは、株式1株当たりの値段の事です。
株式を持っている人が会社の共同所有者(オーナー)になる訳ですから、株価は、その会社のオーナーになるためにかかるお金だという事になります。
それから、株価は、株式市場という場所で、セリの仕組みによって決まります。
その会社のオーナーになりたいという人が多ければ株価は上がりますし、 逆に、もうその会社のオーナーにはなりたくないと言う人が多ければ株価は下がります。
つまり、株価は、株式市場という世間からの、その会社に対する評価だと言えます。
これを踏まえて、学習を進めてください。
投資家は、これから先、人気が出そう(値上がりしそう)な株式を買いたい、お買い得な株式を見つけたいと考え、色々な株価指標を参考にします。
突然ですが、「お買い得な株式を買いたい」という前提で、以下の問いに答えてください。
ここに、同じ仕事をしているA社とB社があります。
両者についての情報は以下の通りで、その他の条件は考慮しない事とします。
株価:1,000円
1株あたりの純利益:100円
[B社]
株価:1,000円
1株あたりの純利益:200円
さて、どちらの株式(会社)が魅力的でしょうか?
答えは、B社です。
なぜなら、どちらの株式も同じ値段、つまり、どちらの会社のオーナーになるにしろ同じお金がかかるのであれば、たくさんお金を稼ぐB社の方がお買い得だと言えるからです。
これは、言い換えると、純利益という会社の実力を基準にして、お得な株式を選んだという事でもあります。
具体的には、A社は、100円の純利益に対して、10倍の評価がされている一方、B社は、200円の純利益に対して5倍しか評価されていません。
ここで、どちらも同じ業種の会社なので、いずれ、A社の株価水準とB社の株価水準が近づくのではないかと仮定すると、B社の方が割安であると考えることができます。
これが、PERの考え方です。
PERは、Price Earnings Ratioの略で、Priceは株価、Earningsは利益、Ratioは比という意味です。
つまり、株価と純利益の比率を求めて、純利益という基準に対して株価がどの程度評価されているのかを測る指標です。
ですから、「PER=株価÷1株当たり純利益」という式で計算する事ができます。
そして、PERが低いと、株価が低いという事ですから、その株式が割安であると判断する事ができます。
先程の例で言えば、A社のPER=1,000円÷100円=10倍であるのに対して、B社のPER=1,000円÷200円=5倍となり、B社の方が割安であると判断できる、という事です。
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PBRは、PERと殆ど同じ考え方をする株価指標です。
先程と似た質問ですが、復習も兼ねて以下の問いに答えてください。
ここに、同じ仕事をしているA社とB社があります。
両者についての情報は以下の通りで、その他の条件は考慮しない事とします。
株価:1,000円
1株あたりの純資産:250円
[B社]
株価:1,000円
1株あたりの純資産:400円
さて、どちらの株式(会社)が魅力的でしょうか?
これも、答えはB社です。
理由は同じで、どちらの会社のオーナーになるにしろ同じお金がかかるのであれば、たくさんお金を持っているB社の方がいいと考えるのが自然だからです。
PERは、純利益に対して株価がどの程度評価されているかを考える指標であるのに対し、今回は、純資産に対して株価がどの程度評価されているかを考えている訳です。
(要は、基準とする会社の実力が変わっただけです。)
これがPBRの考え方です。
PBRは、Price Book-value Ratioの略、Priceは株価、Book-valueは簿価(=帳簿上の価値=純資産)の事、Ratioは比という意味です。
つまり、PBRは、株価と純資産の比率を求めて、純資産という基準に対して株価がどの程度評価されているのかを測る指標です。
ですから、「PBR=株価÷1株当たり純資産」という式で計算する事ができます。
そして、PBRが低いと、株価が低いという事ですから、その株式が割安であると判断する事ができます。
先程の例で言えば、A社のPBRは1,000円÷250円=4倍であるのに対して、B社のPBRは1,000円÷500円=2倍となり、B社の方が割安であると判断できる、という事です。
PERとPBRはどちらも似ていて紛らわしいですが、「E」はEarnings、利益の略、「B」はBook-value、純資産の略です。
英語ではなく、日本語で覚えようとすれば、「E」は「益(Eki)」、「B」は「簿価(Boka)=純資産」と覚える事が出来ます。
PERもPBRも、どちらもやっていることは同じで、会社の実力に対して株価がどの程度評価されているのかを測っています。
その基準とする会社の実力が、PERは会社の純利益で、PBRは会社の純資産、という違いだけです。
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ROEは、経営者が、投資家(株主)から預かったお金をどれだけ効率よく増やすことができたのかという事を表す指標です。
具体的には、「ROE=税引後当期純利益÷自己資本」という式で計算する事ができます。
%単位にしたい場合は、100をかけてください。
ROEは、Return On Equityの略です。
ROEを求める計算式は、この言葉の通りで、Return(税引後の純利益)がEquity(自己資本=株主のお金)の上にOnしている、つまり、Equity分のReturnという分数式で求める事が出来ます。
厳密に言うと、自己資本と純資産は異なる概念ですが、FP3級の試験対策上は、同じものだと考えても問題ありません。
配当利回りは、株式に投資した場合、配当金だけで1年あたりどれだけのリターンがあるかという事を表す指標です。
利回りとは、投資金額に対する“1年あたりの”リターンの事です。
ですから、「配当利回り=1株当たり配当金÷株価」という計算式で求める事ができます。
%単位にしたい場合は、100をかけてください。
分数式の分子と分母に同じ数を掛けると、数値の大きさは変わりません。
そこで、配当利回りの計算式(分数式)の分子と分母に発行済み株式総数を掛けると、「配当利回り=会社が支払った配当金の総額÷時価総額」という風に変換する事ができます。
(CFP試験でよく使うテクニックです。)
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