【3級】外貨建商品
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円高や円安というのは、「円貨の価値」が高いとか低いという事です。
例えば、1ドル=110円という状況から、1ドル=120円になったとすると、110円で買えていたものが120円出さないと買えなくなったという事ですから、円の価値が下がった、円安になったと言えます。
逆に、1ドル=110円という状況から、1ドル=100円になったとすると、110円で買えていたものを100円で買えるようになったという事ですから、円の価値が上がった、円高になったと言えます。
ドルをリンゴに置き換えて、リンゴ1個=a円だったのが、リンゴ1個=b円になったと考えても良いかもしれません。
リンゴ(物)の値段が上がると、相対的にお金の価値は下がり、リンゴ(物)の値段が下がると、相対的にお金の価値は上がります。
外貨建商品には、為替変動リスクがつきものです。
円を外貨に変えた時の為替レートと、外貨を円に変えた時の為替レートの差によっては、外貨ベースで利益が出ていたとしても、円高になって円ベースで損をすることがあります。
逆に、外貨ベースで損をしていても、円安になって円ベースで儲かることもあります。
為替変動リスクを避ける手段として、為替予約という方法があります。
これは、 将来、一定量の外貨を一定のレートで交換する事を予め約束するもので、期日が到来すると、その時点の為替レートに関係なく、かつて約束した為替レートで交換します。
つまり、約束した時点で、将来の交換レートが決まりますので、為替の影響を気にしなくてもよくなる訳です。
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例えば、銀行で円をドルに換えようとした場合、その日の為替レートが1ドル=100円だったとしても、1ドルと100円を交換してもらえる事はありません。
なぜなら、それだと銀行が全く儲からないからです。
そこで、銀行で外貨と円貨を交換する際には、銀行に支払う手数料を加味したレートで交換します。
1ドル=100円の時、銀行に円貨をドルに換えるようにお願いすると、銀行は、「101円出すなら1ドルと交換してもいいですよ」と言ってくるのだと思って下さい。
逆に、外貨を円貨に換えようとした場合も、銀行は1ドルと100円を交換してくれずに、「99円でよかったら、1ドルと交換してもいいですよ」と言ってくるイメージです。
このように、単に為替レートと言っても、基準となる為替レートと実際に適用される為替レートは異なります。
基準となる為替レートを、TTMと言います。
投資家が円を外貨に換えるレートを、TTSと言います。
投資家が外貨を円に換えるレートを、TTBと言います。
本当は、「S」はSelling、「B」はBuyingの略ですが、「売る」とか「買う」と覚えると混乱しやすいです(「誰が」の部分が、銀行なのか投資家なのか/「何を」の部分が、外貨なのか円貨なのか)。
そこで、分かりやすく日本の投資家目線で、「S」はスタートのS、「B」はバイバイさようならのBと覚えてください。
つまり、外貨投資を行う時、まず投資家が円を外貨に換える時のレートがTTS、投資を一旦区切り、外貨を円貨に換える時のレートがTTBです。
外貨を円貨に換える事を、円転と言います。
円転時の円ベースの受取額は、「外貨ベースの資産額×TTB」という式によって求める事ができます。
10,000米ドルを円に変えた時、円ベースでの受け取り額を計算してください。なお、円転時の為替レートは以下の通りです。
TTS:1ドル=106円
TTB:1ドル=104円
[答え]
1,040,000円です。
外貨ベースの資産額にTTBをかければ良いので、10,000ドル×104円/ドル=1,040,000円と求める事ができます。
外貨預金は、外貨で行う預金です。
その通貨の国の利率で運用しますから、日本の金利よりも高い金利で運用する事ができるのがメリットです。
但し、為替レートの変動次第により、外貨ベースの元本が増えても、円ベースでの受取額が元本割れするリスクがあります。
外貨建てMMFは、外貨建ての公社債投資信託です。
公社債投資信託ですから、株式は組み込まれていませんが、為替リスク等のリスクがあります。
なお、外貨建てMMFは、購入時手数料はかかりませんが、円貨と外貨を交換する訳ですから、為替手数料はかかります。
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