【3級】確定拠出年金*
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年金は、現役時代に掛金を拠出して、それを運用して、老後に備えるという仕組みです。
そして、これには、確定拠出型と確定給付型の、2つのタイプがあります。
確定拠出型は、名前の通り、 拠出額が確定しているタイプです。
つまり、毎月拠出する掛金の額が確定しているだけで、運用の成果は保証されておらず、将来の給付額は確定していません。
ですから、運用リスクを負うのは加入者です。
一方、確定給付型は、将来の給付額が確定しているタイプです。
年金制度を運営している会社は、予定より上手に運用することができれば、財布が潤いますが、運用に失敗してしまうと、追加で身銭を切らなくてはいけませんから、財務に悪影響を与えるリスクがあります。
文字の通りの意味ですから、きちんと違いを押さえてください。
確定拠出年金は、殆ど全ての国民が加入する事ができ、公的年金の給付に上乗せして老後に備えるもので、国民年金や厚生年金保険の上の部分の制度です。
60歳未満のほぼ全ての国民が加入する事が出来て、現役時代に掛金を拠出して、加入者各自の判断で運用して、将来の老後資金とする仕組みです。
年金の体系図で、確定拠出年金の位置づけを確認してください。
年金の資産残高は個々の加入者ごとに個別管理されていますから、加入者等が就職や退職や転職をした場合は、年金資産を移換する事ができます。
ですから、転職や退職を機に運用がストップして、なかなかお金が増えないという心配がありません。
なお、掛金の拠出限度額は、加入者の属性によって、様々に区分されています。
国民年金の第1号被保険者は、公的年金だけでは将来の備えが手薄なので、国民年金基金の掛金等と合算で、年額816,000円まで拠出する事ができます。
そのほか、加入者の属性ごとの拠出限度額は、下図の通りです。
拠出限度額の枠内であれば、掛金の額は自由に決める事ができますが、確定拠出年金の年金資産は、原則として60歳まで換金することができませんから、注意が必要です。
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確定拠出年金には、企業が掛金を拠出する企業型と、個人が掛金を拠出する個人型があります。
個人型の確定拠出年金は、iDeCoの愛称でも知られています。
確定拠出年金は、基本的に、企業型と個人型のどちらか一つにしか加入することができませんが、企業型確定拠出年金の加入者も、規約によって同時加入が認められている場合は、個人型に加入する事ができます。
<企業型>
企業型の確定拠出年金の加入対象者は、企業型年金を実施する企業に勤務する従業員で、必然的に国民年金の第2号被保険者となります。
掛金は事業主が負担しますが、規約に定めた場合は、加入者も拠出する事ができます。
これを、マッチング拠出と言います。
<個人型>
個人型の確定拠出年金は、加入者自身が掛金を拠出するタイプです。
加入対象者は、国民年金の保険料を免除されている人以外の、60歳未満の人ですから、ほぼ全ての国民が加入する事ができます。
確定拠出年金の老齢給付金は、60歳時点で加入者期間が10年以上である場合、60歳から受給する事ができ、遅くとも70歳までには受給を開始しなくてはいけません。
受給方法は、年金形式、一時金、これらの併用の3種類から選択する事ができます。
※ | 詳しくは、タックスの分野で学習しますので、現段階ではきちんと理解する必要はありません。 タックスの論点の学習が終われば、復習してください。 |
<掛金の課税関係>
加入者(個人)が拠出した分は、企業型と個人型を問わず、拠出した額の全額が所得控除の対象になります。
控除の区分は、小規模企業共済等掛金控除です。
<老齢給付金の課税関係>
老齢給付金を年金形式で受け取ると、雑所得(公的年金等)になります。
一方、一時金で受け取ると、 退職所得になります。
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