【3級】公的医療保険の概要
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日本人は全員、生まれた時から、何らかの公的医療保険に加入しています(国民皆保険)。
試験対策上、公的医療保険には、健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の3つがあると思って下さい。
健康保険は、会社員とその被扶養者等が加入するもので、国民健康保険は、自営業者とその家族等が加入するものです(ちなみに、公務員は共済組合に入っていますが、受けられる給付は、基本的に、健康保険と同じです)。
就職したり、退職したりすると、途中で別の制度に移る場合もあります。
そして、健康保険の被保険者も、国民健康保険の被保険者も共通で、75歳になると、後期高齢者医療制度の被保険者になります。
健康保険は、主に中小企業の会社員などを対象とする協会けんぽと、主に大企業の会社員などを対象とする組合健保の2種類があります。
健康保険の保険料は、給料に応じて変わります。
個人が納めるべき保険料は、標準報酬月額に保険料率をかけて算出され、負担は労使折半(事業主と半分ずつ)です。
標準報酬月額というのは、保険料を計算する時に使う、給料のみなし金額の事です。
健康保険の制度ができた当時は、まだコンピューターが普及していなくて、経理事務は全て、そろばんや電卓を使って手作業で行っていました。
ですから、一人一人違う給料に、一人ずつ保険料率をかけて、個別の保険料を求めるのは大変だという事情がありました。
そこで、例えば、29万円以上31万円未満であれば、給料が29万5千円の人も、30万5千円の人も、保険料の計算上は全員30万円とみなす、というのが標準報酬月額です。
健康保険の被保険者は、役員を含む会社員と、一定の基準を超えて働いているパートタイマー、および、被保険者に扶養されている人です。
被扶養者は、被保険者とほぼ同じ保険の給付を受ける事ができますが、保険料を納める義務がありませんので、誰かの被扶養者になる事ができればそれに越したことはありませんが、当然無条件になれる訳ではなくて、一定の要件があります。
基本的には、被保険者と同一世帯に属する場合、年収が130万円未満で、かつ、被保険者の年間収入の2分の1未満であれば、扶養に入ることができると思って下さい。
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会社を退職すると、基本的には、健康保険から脱退して、国民健康保険に加入することになります。
しかし、健康保険に留まりたい場合、被保険者期間が継続して2ヵ月以上あれば、資格喪失後から20日以内に手続きをする事により、引き続き退職前の健康保険の被保険者となる事ができます。
このように、退職後も任意で健康保険の被保険者になり続ける人を、任意継続被保険者と言います。
但し、任意継続被保険者となる事ができるのは、 最長2年間までです。
また、会社にとっても、辞めた人の保険料まで負担する謂われはありませんから、任意継続被保険者の保険料は、労使折半ではなく、全額自己負担となります。
任意継続被保険者の論点は、2ヵ月、20日以内、2年間と、「2ん意継続被保険者」と覚えて下さい。
但し、2週間という引っかけには注意が必要です。
退職した場合、誰かの扶養に入ることが出来ればベストですが、組合健保で給付が手厚かったり、被扶養者がたくさんいる場合は特に、国民健康保険に入った場合と、比較してみるべき制度です。
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