【3級】退職所得*
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該当する所得
退職所得には、勤務先から一時金として支払われる退職金等が当てはまります。
一時金ではなく、年金形式で退職金を受け取った場合は、退職所得にはなりません(雑所得になります)。
所得の計算式
「所得の金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2」という式で計算されます。
所得の金額は、基本的に、収入から必要経費を引いて求める事ができます。
ただ、退職金を得るための必要経費を正確に計算するのは難しいですから、費用の金額は、退職所得控除額と言う、収入の額に応じて決まるみなし経費を使う事になっています。
そしてさらに、老後の大事なお金に高い税金をかけすぎないようにという配慮から、退職所得の金額は、収入金額から退職所得控除額を引いた金額に、2分の1をかけて求める事になっています。
<退職所得控除額>
退職金は給料の後払いという性質がありますから、勤続年数が多ければ多いほど経費も多くなると考え、退職所得控除額は、勤続年数に応じて決まります。
具体的には、勤続年数のうち、20年以下の部分については、1年あたり40万円として、勤続年数が20年を超える部分については、1年あたり70万円とします。
<退職所得控除額のイメージ>
したがって、基本的には、勤続年数が20年を超える場合、20年以下の部分については、固定で800万円となりますから、退職所得控除額は、70万円×(勤続年数-20)+800万円、という式で計算する事ができます。
なお、勤続年数の計算では、一年未満の端数は切り上げます。
<退職所得控除額>
勤続年数(n) | 退職所得控除額 |
20年以下 | 40万円×n(80万円を最低保証) |
20年超 | 800万円+70万円×(20-n) |
<例>
例えば、勤続年数が37年3ヵ月の人が、退職金を2,500万円受け取った場合、勤続年数は38年とみなされますから、退職所得控除額は、70万円×(38-20)+800万円=2,060万円になります。
よって、退職所得は、(2,500万円-2,060万円)×1/2=220万円になります。
例えば、勤続年数が37年3ヵ月の人が、退職金を2,500万円受け取った場合、勤続年数は38年とみなされますから、退職所得控除額は、70万円×(38-20)+800万円=2,060万円になります。
よって、退職所得は、(2,500万円-2,060万円)×1/2=220万円になります。
<参考>
障害者になったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の方法により計算した額に、100万円を加えた金額となります。
3級の試験で退職所得を計算する際には、「障害者になったことが直接の原因で退職した訳ではない」旨の注意書きが加えられる事が一般的です。
障害者になったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の方法により計算した額に、100万円を加えた金額となります。
3級の試験で退職所得を計算する際には、「障害者になったことが直接の原因で退職した訳ではない」旨の注意書きが加えられる事が一般的です。
課税方法
退職所得は、所得税の体系図を見れば分かる通り、所得の全額が申告分離課税されます。
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