【3級】株式取引の方法*
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株式の売買をするには、証券取引所に売り注文や買い注文を出す必要があります。
そして、その方法には、成行注文と指値注文の二種類があります。
<成行注文>
成行注文は、株数だけ指定する注文方法です。
基本的に、確実に売り買いする事ができますが、値段の指定をしないので、思ったよりも不利な価格で売買が成立してしまうリスクがあります。
<指値注文>
指値注文は、株数に加えて、値段も指定する注文方法です。
指定した値段より不利な値段で注文が成立する事はありませんが、希望の値段で取引をしてくれる相手が見つからない場合、注文が成立しないリスクがあります。
成行注文は、成り行き任せの注文(言い値で売買する)というイメージで、指値注文は、”値”段を”指”定する注文というイメージです。
株式市場は、せりの仕組みで運営されています。
つまり、取引相手に有利な条件を提示した人ほど、優先して注文を受け付けてくれる仕組みです。
この時、株式取引の三原則に従って、売買注文が処理されます。
三原則の中で、最も優先される原則が、成行注文優先の原則です。
これは、指値注文を出した人と成行注文を出した人が居た場合、成行注文をした人の注文を優先的に成立させるという原則です。
値段を指定する人より、言い値で取引する人の方が、取引相手に有利な条件を提示してるからです。
そして、次に優先される原則が、価格優先の原則です。
成行注文優先の原則により、株式市場に成行注文をする人が居なくなった場合(指値注文する人しかいなくなった場合)、買い注文では、指値が高い価格の注文を、売り注文では、指値が低い価格の注文を、優先的に成立させるという原則です。
この後、最後に優先される原則が、時間優先の原則です。
これは、同じ価格の指値注文同士では、注文を出したタイミングが早い人の注文を優先的に成立させるという原則です。
例えば、株式市場に、100円で5,000株買うというAさんと、99円で5,000株買うというBさんと、99円で5,000株買うというCさんが居たとします。
ここで、成行注文で10,000株売りたいという注文が入ると、価格優先の原則により、まず、Aさんの注文が5,000株成立します。
そうすると、成行注文で5,000株売りたいという注文が残りますが、BさんとCさんの指値は同じです。
そこで、時間優先の原則により、BさんとCさんのうち、早く注文をした人の注文を成立させる、という仕組みになっています。
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株式には、単元株数という取引単位が定められています。
例えば、ある会社の株価が5,000円であったとすると、それは必ずしもその会社の株式を5,000円で買えるという意味では無く、その会社の単元株数が100株だとすると、100株単位でしか取引することができませんので、その会社の株式を買うためには、最低5,000円×100=50万円が必要になります(手数料は考慮していません)。
また、単元株数を定めている会社では、単元株数ごとに議決権が与えられますので、単元株数未満の株式を保有していても、その株式には議決権はありません(一般的に、株主優待を受け取ることもできません)。
但し、単元株数未満の株式に対しても、配当金は支払われます。
現在、日本で上場している株式の単元株数は、全て100株に統一されています。
株式の売買が成立する事を約定と言い、約定した日の事を約定日と言います。
株式は、約定日に即受け渡しが行われる訳ではなく、約定日から起算して3営業日後に受け渡しされる事になっています。
営業日とは、証券取引所が営業している日の事で、基本的には、土日祝日を除く平日です。
株式累積投資(るいとう)は、証券会社と契約を結んで、株式を定期的に一定金額ずつ積立投資する投資手法です。
機械的に一定金額ずつ購入する事により、株価が比較的安い時にはたくさんの株数を購入することができ、株価が比較的高い時には購入数量が抑えられるため、平均購入単価を押し下げることが期待できるという効果があります。
このような効果を、ドルコスト平均法と言います。
株式ミニ投資は、証券会社と契約を結んで、株式を単元株数の10分の1単位で売買する投資手法です。
但し、単元未満の株式には、議決権や株主優待はありません。
また、配当金は受け取る事ができます。
なお、ミニ投資を繰り返して株数が単元株数に達すると、普通の単元株式として扱われる事になります。
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