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【3級】セーフティネット

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預金保険制度の概要

預金保険制度、銀行が破綻した時に、預金者のお金を保護するための制度です。

制度の名前に保険とあるように、仕組みは生命保険等と同じです。

簡単に言えば、銀行が破綻して預金者にお金を返せなくなったという事故に備えて、銀行は、預かった預金の一定割合を、預金保険機構(銀行のための保険会社のようなイメージです)に保険料として支払います。

対象となる金融機関

預金保険制度の対象となる金融機関は、国内に本店がある銀行などです。

海外の支店に預けている預金や、海外に本店がある金融機関に預けている預金は保護されません。

<ワンポイント>
試験対策上、預金保険制度は、基本的には、外国が絡むものは保護しないと覚えると良いです。
(外資系銀行の日本法人に預けた預金は保護されますが…)
対象となる金融商品

預金保険制度の対象となる金融機関にお金を預けていたとしても、預金の種類等によっては、必ずしも全てが保護される訳ではありません。

普通預金、定期預金、当座預金など、一般的な預金は、基本的に保護されると思って下さい。

一方、外貨預金、投資信託、国債、銀行窓口で契約した保険等は、保護の対象外です。

<ワンポイント>
預金保険制度は、基本的には、外国が絡むものは保護しませんので、外貨預金は保護の対象外だと覚えてください。

また、預金保険制度は預金を保護するものですから、投資信託や国債は保護の対象外です(そもそも、投資信託はその仕組み上、販売会社である銀行が破綻しても、顧客の資産は時価で保護されます)。

銀行窓口で契約した保険は、銀行はただの代理店であり、契約相手は保険会社ですから、銀行が潰れても保険契約は有効に継続します(ちなみに、銀行窓口で契約した保険は、保険契約者保護機構による保護の対象です)

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保護される金額

預金保険機構による保護の対象となる預金は、基本的には、元本1,000万円とその利息が保護されます。

但し、例えば、何百億円も預けている会社が、1,000万円しか保護を受けられないとなると、会社は潰れてしまい、日本経済にとても大きな影響が及んでしまいます。

そこで、一定要件を満たした決済用預金(当座預金など)については、1,000万円の枠とは別に、全額保護される事になっています。

なお、ここでいう1,000万円とは、1人(1人格)当たりの金額です。

会社経営者の場合、個人名義の預金と法人名義の預金は、それぞれ1,000万円まで保護されますが、個人事業主の場合、個人用の預金と事業用の預金は、合わせて1,000万円までしか保護されません。

<参考>
決済用預金は、①無利息、②決済サービスを利用することができる、③いつでも払い戻すことができる、という3つの要件を満たした預金です。
保護される金額の計算

預金保険機構によって保護される金額は、下の例のように計算されます。

<例1>
銀行の破綻時に、銀行と以下の資料にある取引があった場合

[資料]
決済用預金:1,500万円
普通預金:300万円
定期預金:500万円
外貨預金:300万円
投資信託:200万円
終身保険(解約返戻金相当額):200万円

まずは、決済用預金1,500万円が、全額保護されます。

そして、外貨預金、投資信託、生命保険契約は、保護の対象外です。

残った預金について、元本1,000万円とその利息が保護されますが、この例では、普通預金と定期預金が合わせて800万円が残っていますので、これらは全額保護され、合計2,300万円が保護されます。

<例2>
個人事業主Aさんが、銀行の破綻時に、銀行と以下の資料にある取引があった場合

[資料]
個人名義の普通預金:300万円
個人名義の定期預金:500万円
事業用の預金:800万円
*事業用の預金は決済用預金ではない

個人事業主の、プライベートの預金と事業用の預金は名寄せされます。

したがって、300万円+500万円+800万円=1,600万円のうち、1,000万円だけが保護されます。

投資者保護基金

投資者保護基金は、証券会社の顧客を守るための制度です。

証券会社では、顧客の資産と証券会社固有の資産は分別管理されていますので、通常、証券会社が破綻しても、顧客の資産が損害を受けることはありません。

しかし、証券会社が不正を行い、顧客が損害を被った場合には、投資者保護基金により、1,000万円まで保護されます。

<参考>
ちなみに、証券会社に1,000万円以上の取引残高を有していた顧客は、投資者保護基金によって保護されない分については、一般債権者として証券会社から直接取り返す必要があります。

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