【3級】金融商品の基礎知識
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金利とは、お金の貸し借りをした時に、借りた人が貸した人に支払う対価で、利子や利息とも呼ばれます。
また、貸し借りをしたお金の事を元本と言い、元本に対する金利の割合の事を利率と言います。
なお、金利には、当初約束された利率が満期まで変わらない固定金利と、一定期間ごとに利率が見直される変動金利の2種類があります。
利回りとは、投資金額に対する、一年あたりの、リターンの割合の事です。
つまり、投資の効率を表す指標です。
「1年あたりの」というのは、基本的ですが重要です。
利回りは、この先何回か出てきますので、この機会に是非覚えておいて下さい。
例えば、AさんとBさんが100万円投資し、Aさんは10万円増やして、Bさんは5万円増やしたとします。
これだけの条件ですと、Aさんの方が効率よくお金を増やしたように思うかもしれません。
ですが、実は、Aさんの成果は10年間運用した成果で、Bさんの成果は1年間運用した成果だったとすると、どうでしょうか?
Aさんは、1年あたり1万円増やしている一方、Bさんは、1年あたり5万円増やしていますから、Bさんの方が効率が良いと言えます。
このように、投資の効率の良し悪しを判断するためには、基準、つまり、期間を揃えなくてはいけません。
そこで、通常、利回りと言えば、投資金額に対する”一年あたりの”リターンの割合の事を言います。
投資のリターンには、インカムゲインとキャピタルゲイン/キャピタルロスの、2種類があります。
インカムゲインとは、預貯金の利息や株式の配当金のような、その資産を保有していることによって得られる利益の事です。
キャピタルゲイン/キャピタルロスは、投資の元本の値動きによる利益または損失の事です。
これは、満期が来たり資産を売却したりする事によって初めて発生する、利益や損失です。
キャピタルゲインが換金差益で、キャピタルロスが換金差損です。
つまり、利回りとは、投資金額に対する、一年あたりのインカムゲインと一年あたりの換金損益の合計の割合、という事ができます。
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金利の計算の仕方には、単利と複利の2種類があります。
単利は、当初の元本に対してのみ利息を計算する方法です。
例えば、100万円を2%単利で運用した場合、毎回受け取る利息は2万円ずつです。
一方、複利は、元本とこれまでの利息に対して利息を計算する方法です。
複利は、利息が利息を生み、雪だるま式にお金が増えるものだと思って下さい。
例えば、100万円を2%の1年複利で運用した場合について考えてみます。
1年目に受け取る利息は、100万円の2%で、20,000円です。
2年目に受け取る利息は、100万円と1回目の利息2万円の合計、102万円の2%で、20,400円です。
3年目に受け取る利息は、100万円と、1回目の利息2万円と、2回目の利息20,400円の合計、1,040,400円の2%で、20,808円です。
複利の計算では通常、「一年複利何%」とか、「半年複利何%」という表現がされます。
ここで言う期間は、利息がもらえる間隔です。
また、利率は、一年間にもらえる利息の利率を、単純に合計したものです。
例えば、「半年複利3%」と言った場合、半年ごと、つまり、年2回利息が発生する事を意味します。
そして、その利率を合計したものが3%ですから、1回あたりの利率は1.5%という意味になります。
ゆえに、半年複利3%で3年間100万円を運用すると、1回あたりの利率は1.5%で、それを6回受け取る事になりますから、3年後の元利合計は、100万円×(1.015)^6≒1,093,443円になります。
金融商品には、流動性、安全性、収益性の、3つの性格があります。
性質 | 意味 |
流動性 | 換金のしやすさの事です。 |
安全性 | リスクの大きさの事です。 |
収益性 | 高い収益が得られる可能性の事です。 |
なお、金融の世界で言うリスクとは、値動きの波の大きさの事を言います。
ですから、リスクと言う言葉には、「10万円損するかもしれない」という意味だけでなく、「10万円得するかもしれない」という意味も含まれます。
したがって、当然、リスクが小さい金融商品からは高いリターンが得られる事はありません。
つまり、安全性と収益性は、どちらかを優先すると、どちらかが犠牲になってしまいます。
これを、トレードオフの関係にあると表現します。
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