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【3級】住宅取得プランニング*

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一般論

住宅資金は、教育資金や老後資金と並ぶ人生の三大資金の一つで、大きな金額が必要になりますので、綿密な計画を立てなくてはいけません。

住宅取得資金は、自己資金と借入金に分けて考えることができますが、住宅を買う人の殆どは、全額を自己資金で賄うことはできませんので、住宅ローンを計画的に組む必要があります。

また、住宅ローンを組む際には、長期の資金計画が必要となりますから、借りられるだけ借りるのではなく、無理なく返済できる金額を、借りるのが良いと思います。

団体信用生命保険(団信)

長期の資金計画と言う意味では、まず、住宅ローンの返済者が死亡してしまった場合のリスクヘッジを考えなくてはいけません。
と言うのも、何も備えず、住宅ローンの契約者が死んでしまうと、ローンを返済する人が居なくなりますから、遺族が借金を引き継ぐか、借金のかたに自宅が取られてしまうからです。

そこで選択肢の一つとして浮上するのが、団体信用生命保険(団信)と呼ばれる金融商品です。

これは、生命保険の一種で、住宅ローンの契約者が亡くなった場合等に保険金が支払われるもので、保険料は通常、利息に含まれています。

ただ、普通の生命保険と違うのが、保険金の受取人は、金融機関であるという点です。

つまり、これは、金融機関にとってのリスクヘッジで、住宅ローンの返済者が途中で亡くなってしまっても、ローンの残高を保険金で回収する、という仕組みになっています。

ローンの返済者の遺族にとっても、団体信用生命保険(団信)の保険金で住宅ローンを完済してしまえば、借金の担保として自宅が没収される事なく、引き続き家に住み続けることができるというメリットがあります。

このような仕組みの商品ですから、住宅ローンの契約者が亡くなった時に支払われる保険金の金額は、住宅ローンの残高に等しくなっています。
つまり、住宅ローンの残高が減少するにつれて、団体信用生命保険(団信)の保険金額も減少しますから、保険料もだんだん少なくなります。

金利

ローンの金利は、大きく分けて、固定金利変動金利の2種類があります。

字面からも分かる通り、固定金利は金利が変動せず、変動金利は金利が変動しますが、一般的に変動金利と言うと、半年ごとに金利が見直されて、5年ごとに返済額が見直されるものを指します。

また、固定金利選択型というものもあり、これは、申込時から一定期間は固定金利で、固定金利選択期間が終了すると、固定金利または変動金利を選択するタイプです。

ですから、将来の金利上昇を予想する場合には固定金利を選び、将来の金利低下を予想する場合には変動金利を選ぶと良いです。

返済方法

返済方法には、元利均等返済と元金均等返済という、2つの方法があります。

元利均等返済は、毎回の返済額(元金と利息の合計)が変わらない返済方法です。

一方、元金均等返済は、毎回返済する元金が変わらない返済方法です。

イメージ図を見れば分かる通り、元利均等返済では、当初返済するお金の内訳は、金利が占める割合が多く、返済が進むにつれて元金が占める割合が多くなります。

それから、他の条件が同じという前提で両者を比較した場合、返済当初の負担は、元利均等返済の方が少ないです。

また、トータルでの返済額は、元金均等返済の方が少なくなります。

元金均等返済の方が、当初返済する金額は多いですが、元金が減るスピードが速いですから、負担する利息が少なくなるからです。

繰り上げ返済

繰り上げ返済には、期間短縮型と返済額軽減型という、2つの方法があります。

期間短縮型は、返済期間を短縮する方法です。

一方、返済額軽減型は、毎回の返済額を軽減する方法です。

イメージ図を見ると分かる通り、期間短縮型は、元金を手前から繰り上げますから、     返済期間が減り、繰上返済後の返済額は変わりません

そして、返済額軽減型は、元金を平均的に繰り上げて、それに付随する利息を払わなくて良くなりますから、     返済期間は変わりませんが、繰上返済後の返済額は減ります

なお、他の条件を同じとすると、利息の軽減効果が高いのは、期間短縮型です。

利息が占める割合が大きい手前の元金から繰り上げるため、払わなくてはいけない利息が少なくなるからです。

フラット35

フラット35のフラットは、水平という意味で、金利が水平、つまり、固定金利という意味です。

融資期間が最長35で、全期間固定金利ですので、フラット35というネーミングになっています。

フラット35は、全国どこの金融機関でも取り扱われている住宅ローン商品で、金融機関ごとに金利が異なる特徴があります。

これは、フラット35という商品を使って、どれだけ儲けようとしているのかが、各金融機関によって違うからです。
同じパンを買うのでも コンビニで買うのと、スーパーで買うのと、ドラッグストアで買うのとでは値段が違うのと同じ理由です。

ちなみに、金利は、融資実行時点の金利が適用されるという点にも注意が必要です。

申し込みをして、審査が完了した後、融資実行時点の金利が適用されますから、申込時の金利が適用される訳ではありません。

また、住宅の取得価格に対する借入金額の割合が90%を超えたり、返済期間を長く設定したりすると、金利が高くなります。

ですから、フラット35を使えば、物件価格の全額、100万円以上8,000万円以下まで借り入れる事ができますが、最低10%は、自己資金を用意した方が良いと言えます。

その他、借換え利用はできても投資用物件の取得資金に利用する事はできなかったり、保証人保証料は不要で、団体信用生命保険は任意加入となっていたり、繰り上げ返済をする際の手数料が要で、繰上げ方法によって最低額が異なっていたりと、細かな要件を上げるとキリがないですが、重要なポイントを中心に、余裕がある範囲で覚えるようにして、深追いは避けてください。

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